生前整理なんてまだ早い、もっと歳を取ってからでも大丈夫、と思っていませんか?生前整理は、まだ元気で体力のあるうちにやっておくのがベストとなります。体力と気力が落ちてからあれを片付けておけばよかった、きちんと財産を調べておけばよかった。と思っても体がついてきません。何より落ち着いた気分で日々を暮らせません。
今回は、生前整理の必要性と、生前整理の進め方などについてご紹介いたします。
生前整理とは
ここ数年で、「 生前整理 」という言葉は、かなり認知されてきました。現在では、生前整理の専門業者は多数存在し、「生前整理をやりたいがやり方がわからない」「力仕事ができない」という方々をサポートしています。
対して「生前整理」は、もちろんモノの整理も含まれますが、どちらかという、自分の亡きあとに遺品整理や相続問題で家族が困らないように身辺整理をしておくという意味合いで語られることが多いようです。
生前整理、老前整理、遺品整理をまとめると以下のとおりになります。
誰が、誰のために | 内容 | |
生前整理 | 本人が、家族、親族のために | 主に財産問題、相続トラブルの解消のための整理 |
老前整理 | 本人が、自分のために | 今の暮らしをよりよくするために、シンプル化する |
遺品整理 | 遺族が行う | 故人の遺品を整理する |
ただし、ここでは、財産の整理だけにとどまらず、モノの整理も含めた「生きている間に行う整理」という定義で解説していきます。
生前整理のメリット
思い出の整理をすることによって認知症予防になるとも言われています。
生前整理は、ご自身の今後の生活のためにも家族のためにもやっておくべきことです。
・ 相続問題、家族間トラブル回避
先述したとおり、生前整理はもともと残された家族が相続問題で揉めないように行う整理という意味合いで語られることが多いです。ですので、生前整理を行うことで財産の整理がしやすくなり、相続財産の一覧を作成できます。
それを利用して遺言書を作成したり、エンディングノートを作成したりすることもできます。エンディングノートや遺言書には、誰に何を相続させるのかを決めて書き残しておきます。
また、どうしてその内容の財産配分を考えたのか、その理由を残すことにより、被相続人( 相続財産を残して亡くなった方のこと)の意思が明確になり、自身亡き後の相続問題での家族間トラブルを回避することが可能となります。
・ 家族の遺品整理の負担を減らす
たとえばお子様たちが遠方に住んでいる状況で、あなたが配偶者と二人暮らしか、一人暮らしの場合。
あなたがお亡くなりになったあと、家族が家を片付け、必要な物を探すために時間・体力・精神的に大きな負担を与えてしまいます。とくにお住まいが賃貸であった場合には、すぐにでも立ち退く必要があるために遠方から来てすぐに片づけなくてはいけない状況となります。
ある程度生前整理をしておくことで、家族の負担を少しでも減らすことができます。